Webライターのあさぎです。
ChatGPTの進歩とAIライティング
こんにちは。
Webライターのあさぎです。
昨年から話題になっている、ChatGPTをはじめとするAIツール。
ネット上にあふれる大量の情報を分析し、会話するような自然さで、質問した回答があらわれたり、資料の作成もすぐにできたりと、高度な文章がAIによって生成される時代になりました。
実際に、「もしかするとAIが書いたのかも?」と思うような文章も見かけるようになりました。
ChatGPTの公開から時間も経ち、すでにAIで作成された記事があってもおかしくないですね。
人件費もかからない、気も使わない、疲れもしないAI。
ChatGPTの出現と、さまざまな生成AIのツールの開発で、今後なくなる仕事があると言われています。
ライターの仕事も減ると言われていますが、実際どうなのでしょうか。
「メリット・デメリット」や「〇〇な方法」、比較やノウハウなど、リサーチしたことを説明する文章なら、AIですぐにできてしまいそうです。
AIライティングで変化しつつある状況と、少し先の未来のことを、Webライターとして考えてみました。
AIツールを使用したライティングを試してみる
まず実際にChatGPTを試してみました。
ライターとしてよく使いそうなのは、リサーチですよね。
ChatGPTに、「北欧の有名な照明を教えて」と質問を入力しました。
すると、ルイスポールセンなど、四つのブランドの説明がすぐにでてきました。
さらに「ルイスポールセンの照明について、もっと詳しく教えて」と続けると、流れるような早さで、四つのシリーズの説明文が出現しました。
(ただし、無料版は2021年9月までの情報らしく、また正確性には心配も残ります)
本の中から該当する箇所を探す労力も、あちこちのサイトを見比べる必要もなく、情報がまとまって出てくるなんて、便利すぎる……。
ついサイトを見ているうちに、いつのまにか脱線しているということもありません。
他にもいろいろと使えるということなので、次は提案をしてもらうことにしました。
「新築住宅のインテリアで、くつろげるリビングを提案して」と、ChatGPTに入力します。
ざっくりした質問でしたが、見事にポイントが網羅された文章が返ってきました。
色彩計画、ソファーやクッションなどの家具、自然光と間接照明と、優等生のような回答です。
少し教科書的な感じがしますが、ポイントを整理するのにはいいかもしれません。
次に「それらをふまえて、快適なリビングのキャッチコピーを10個教えて下さい」と聞いてみました。
ほどよくキーワードを散りばめた、ありそうなキャッチコピーが、すばやく出現。
「忙しい日常を忘れる、ほっと一息つける至福のリビング。」
「柔らかな光が照らす、癒しと温もりが広がる家。」
「自然素材の温もりが包む、心地よいくつろぎの拠点。」
・・・
すごい。
めちゃくちゃ有能です……。
使うほうからしたら、これほど便利なことはありませんが、ライターの仕事を奪うのではないかという危惧感も納得です。
世の中にAIが作った文章があふれるのは、かなり現実的な話だと思います。
人間のライターがAIに負けないような記事を作れるのか
AIも苦手なことがあり、体験や感情を動かす文章は難しいようです。
では、どんな記事が、AIには書けないのでしょうか。
Webライターとして、考えてみます。
架空のエピソードですが、過去に、ある住宅会社のキッチンを担当していた現場経験から、ありえるシチュエーションを想定してみました。
これから新築の家を建てる予定のTさん。
ある住宅会社に見積書を出してもらっています。
キッチンは、その住宅会社の標準仕様があり、提案も悪くはない、と思っています。
有名メーカーの高級シリーズが、仕入れの関係で安く設置できるという話で、メーカーは数社から選べるし、どれを選んでも大きな問題はなさそうです。
ただ、プランの大幅な変更はできないということでした。
もし標準以外のキッチンを選ぶのであれば、わりと大きな追加費用がかかるらしいのです。
Tさんは、ひとまずその中からメーカーを選んで、ショールームに見学に行きました。
提案にあったキッチンのシリーズを確認しましたが、最新の仕様で、欲しい機能は標準装備でだいたいそろっているらしく、やはり特に不満はありません。
しかし、Tさんは、これで本当に決定していいのかと悩んでいます。
どうしてこんなに決められないのか自分でも不思議なのですが、なんとなくしっくりこないと感じています。
ある日、ネットを検索していると、ひとつの体験記事が目に入りました。
それは、お菓子作りが大好きな主婦が、子育てが落ち着いてから、パティシエの道に進んだという記事でした。
その主婦はこれまで、育児のかたわら、夜中や休日にお菓子作りをして、夫や子供たちや仲のいい友人に食べてもらい、いろいろ相談していたという話。
Tさんは、その家のキッチンの写真に目を奪われます。
まさにそれが、自分の理想通りのキッチンだ、と感じました。
改めてキッチンの図面を見直してみると、なぜ悩んでいたのか不思議なくらい、自分の理想からは遠いことに気がつきました。
そして、これこそ予算をかけるべきところだと思ったのです。
……と、少しドラマチックですが、ありえないとはいえないシチュエーションを書き出してみました。
Tさんが出会ったような体験記事は、まだ人間のほうに勝ち目があるということです。