この記事で伝えたいこと
社会人になって初めての一人暮らし。
新しい環境に飛び込んだものの、知り合いもいない日々は知らず知らずストレスとなり、人間関係や営業ノルマが私の心身にのしかかりました。
無理を重ねた結果、ついには体調を崩してしまい仕事を休職することに。
この時から自分の生活を見直す必要性を感じ始めました。
外出するには気持ちが進まなかった休職中も、なんとか近所のコンビニや散歩をするようにしていたあの頃。
ある日、私はアパートの近くにあるお寺にふと立ち寄りました。
広い境内に足を踏み入れると車や人の喧騒が遠のき、広がっていたのは風の音だけが響く静寂な空間。
心の中の重たいものが一瞬でふわっと軽くなり、まるで別世界に迷い込んだような感覚に包まれたことを覚えています。
この癒しの空気感を私の生活の中にも取り入れたい。
そう思い立った私は限られた1Kの空間でできる小さな工夫を始めることに。
8畳と決して広い部屋ではありませんが、心を落ち着けリフレッシュできる「自分だけの特別な場所」を作ってみたい。
あの日の小さな決心が未来の暮らしを変える第一歩となりました。
五感が喜ぶ、心からリラックスできる部屋づくり
まず視界に飛び込んでくる、カーテンやベッドなど家具やファブリックを見直すことから始まりました。
かつては防犯のために、室内が透けて見えない遮光カーテンを仕様していた部屋。
ぐっすり眠れる反面、朝も昼も暗い部屋に閉じこもり気持ちがどんどん沈んでいくのを感じていました。
そこで思い切って、掃き出し窓の遮光カーテンを非遮光のプリーツスクリーンにチェンジ。
柔らかな光が部屋全体に広がり、自然の明るさが作り出す穏やかな空間に生まれ変わりました。
日没後は小さな間接照明を点け夜の穏やかな雰囲気を楽しむ。
そして朝は日の出とともに徐々に明るくなる部屋で目覚める。
自然の流れに寄り添った生活は、それだけで心が軽くなり気持ちが整うのを実感しました。
プリーツスクリーンは障子のような見た目も気に入っています。
お手入れが簡単で一人暮らしでも取り入れやすい点も大きな魅力です。
次に取り組んだのはどうしても採用したかった「畳」を部屋に取り入れること。
しかし、ソファ・ベッド・タンスを配置した8畳の部屋に畳を加えると、どうしても窮屈に感じてしまいます。
そこで長年使っていたベッドを思い切って処分し、すのこと置き畳を組み合わせるスタイルにチェンジ。
すのこの上に置き畳を敷き、その上で布団を敷く生活は一見シンプルですが大きな変化をもたらしました。
朝起きて布団を片付けると、日中は畳スペースとして活用できます。
本を読んだりお茶を飲んだり、畳スペースは普段の生活の中で心からくつろげる特別な空間に。
嗅覚を心地よく刺激する井草の香りや、さらりと肌触りの良い質感のなんとも言えない心地よさ。
裸足になり座りながら目を瞑ると、まるでお寺にいったときや実家に帰ってきたような気分になりました。
さらに、すのこはシングルサイズの布団に対してダブルサイズをチョイス。
すのこの縁が少し余白を作り、まるで縁側のような空間が生まれました。
休日は布団を片付けず、ゆったりとした朝や夜を過ごします。
すのこの縁はコーヒーカップや本を置く、サイドテーブルのような役割になりました。
小さなインテリアにも目を向け、心地よく過ごす工夫を
すでに住んでいる家は間取りや家具・家電などの交換が難しい場合も多いです。
お部屋を変えるための制約が多い中でも、視覚や嗅覚、触覚に働きかける工夫によって空間は生まれ変わると信じています。
そこで私は気軽なインテリアや小物を工夫することで、暮らしを豊かに変える方法を考えました。
まずは目で楽しめ、リフレッシュできる小さな紅葉の苔玉を取り入れました。
和のテイストを感じられる植物が作り出す柔らかな光と影は、いつもの部屋がより癒し効果のある空間に。
深みのある緑の苔に霧吹きをかけると、無数の水滴がキラキラ輝く瞬間が大好きでした。
自分のことでさえ投げやりになっていた休職期間、小さな命を愛しむ時間がとても大切だったことを覚えています。
時にはお気に入りのお香を焚いてゆっくりと過ごす夜を楽しむことも。
その日の気分に合ったほのかな香りが部屋を優しく包み込み、いつもの空間が少し特別な場所へと変わるのを感じます。
お香の静かな煙が揺れる様子や、漂う香りに身を委ねる瞬間は心がふっと軽くなるひとときでした。
新しいお香を選ぶ時間も、私にとっての小さな楽しみです。
香りの種類をじっくりと選び、おしゃれなお香立に目を奪われる時間は少しだけ日常を忘れさせてくれます。
社会人になってからは仕事に追われる毎日で、これといった趣味も見つけられずにいたあの頃。
でも、お香をきっかけに「新しい香りを試してみたい」「素敵なお香立を探したい」
と思うようになり、自然と外出する理由が生まれました。
ただ香りを楽しむだけではなく、そのプロセスそのものが心の栄養となり、少しずつ生活の彩りを増やしてくれるのだと実感しています。
お香を灯すたびに、部屋の雰囲気が変わるだけでなく自分自身も癒されているような気がします。
いつもと同じ部屋でも、畳を採用するなど小さな変化を作ることでリフレッシュする部屋作りができます。
視覚や嗅覚、聴覚、触覚、味覚。
五感を刺激することでなんでもない日々に癒しをもたらしました。
また良い空間を楽しみたいという思いが強まり、苦手だった片付けが少しだけ苦にならなくなったことも当時の嬉しい変化です。
和テイストな部屋作りを小さな工夫で叶える
ふんだんに使用した無垢材や障子、丁寧に手入れが行き届いたお庭。
お寺のような凛とした心地よい雰囲気を楽しめるインテリア作りは、1K8畳の自宅では到底再現できないと思っていました。
しかし自分がどんなことに心地よさを感じられるのか考え、小さな工夫をした結果、満足できる部屋になったのではないかと思います。
欲をいえば小さな坪庭や縁側がほしいと思いますが、現状の中で楽しむコツはたくさんあるのだと気づく良い機会にもなりました。
限られた空間でも叶う、心が整う和の暮らし
畳や障子、自然素材を取り入れることで1K8畳の部屋でも和の心地よさを楽しめます。
広い空間や庭がなくても、小さな工夫で自分らしい癒しの空間を作ることができると気づきました。
畳ユニットや観葉植物、和紙風の照明といったアイテムを取り入れるだけで部屋全体が穏やかな雰囲気に包まれます。
お寺のような特別な空間は難しくても、日々の暮らしの中で自分にとって何が心地よいかを見つけること。
それが当時の私にとって、今ある空間を特別な場所に変える鍵でした。
リフォームやインテリアの記事制作では、読者の感情に訴えかける「共感力」が大切です。
単なる商品の説明ではなく過去私自身の経験から、より具体的で共感できる文章を作成。
貴社の商品が暮らしの中でどう心地よさをもたらすのか、読者にとってどんな特別な存在になるか。
それを考えるお手伝いができれば嬉しいです。