こんにちは、エクステリアプランナー2級のライターnusiです。
私は、リフォーム会社でリフォームプランナーとして働いてきました。
業務内容としては、営業・現場管理・設計、全てを一貫して行う仕事です。
リフォームと言っても様々な規模のものがありますが、小さなことだと網戸の張替えやトイレの交換、大規模なものだと数千万単位の大型リフォーム。また、マンションのリノベーションなどを行っていました。
そんな仕事を経験してきた私から、集客に悩んでいる工務店、リフォーム会社に伝えたい想いがあります。
同期入社の中でも1番成績の悪い新入社員
私は大学卒業後リフォーム会社に就職しました。
大学時代、建築を学んでこなかった私にとっては右も左も分からないような状況で業務をこなしていました。
入社2年目までは、同期の中でもリフォーム営業の売上成績が一番悪く、お世辞にも優秀とはいえない存在でした。話がうまいわけでもなく頭も良くない。おまけに要領も悪いので、工事でも度々クレームになることがありました。
当時の先輩社員が私の尻ぬぐいで大変な苦労をしたかと思うと、今でも申し訳なくなります。
なぜそんなにうまくいかなかったのか振り返って考えてみると、「お客様が何を望んでいるのか」ということを理解する事が出来ていなかったのだと気付きました。
持っていたのはやる気と熱意だけで、言われたことをただ全力でやるだけ。
今思うと、頭で考えながら働いていなかったのだと思います。
入社5年目で営業成績20代部門全国1位
変化のきっかけ
なかなか成長出来ないまま、入社から2年半が経った頃、突然他県への転勤が決まりました。
転勤の理由は様々あると思うのですが、私の場合はこのまま同じところにいても成長しないという意味があったと思います。
そんなことを感じた私は、今のままではいけないという焦りを抱くようになりました。
自分に何が足りないのか、何をすれば数字に繋がるのか考えながら仕事をするようになったのはその頃からです。
そこから様々なことに取り組み、結果として5年目の年に20代営業成績全国1位になる事が出来ました。
なぜこの数年でこんな結果を出すことが出来たのか。様々なことに取り組んだ中でも自分の根幹になる重要なポイントに気が付きました。
当たり前のことを実行する難しさ
それは、お客様がなぜリフォームをしたいと考えたのかという理由を考えその問題を解決することです。
「それって当たり前のことじゃない?」と思いますよね。
しかし、この当たり前のことができる営業マンって少ないんです。
私もこれまでにプライベートで、車を買ったり、賃貸物件を探したりと営業される側も経験してきました。その中で、自分の想いを汲み取って提案してもらい、大満足となったことは残念ながらありません。
何かしら妥協した部分や買って後悔することがありました。
皆さんはそんな経験ありませんか?
なぜ、そんなに当たり前のことができないのか。
その1つの原因として、人は、自分の本当の気持ちを限られた時間の中で他人に伝えることが難しいからだと思っています。ましてや初対面の相手や「営業をかけられるかも…」と警戒している相手なら尚更です。
悩みを理解して解決することとは
私は、お客様の本当の悩みを知るためには、まず心を開いてもらわなくてはいけないと考えました。
そして、そのためにはまず自分のことを知ってもらい「この人なら話してみても良いかも」と思ってもらえるような関係づくりを心がけました。
時には何時間もリフォームとは関係ない話で盛り上がることもありました。ちなみに一見関係のない話でも、お客様の考え方、性格も知れるので提案のヒントになります。
そのようにお客様の本当の悩みに気づき、悩みを解決するための提案をする。このことを意識して実践し続けていくと、他社と比べて金額が高いにも関わらず契約をしていただけることも増えていきました。
この経験から、当たり前のことを徹底してやることが差別化につながるのだなと気が付くことができました。
全国1位になれた理由
一例として、私が入社して4年目の頃、トイレの交換を安くやりたいというお客様がいらっしゃいました。
なぜトイレの交換をしたいのかと聞きながら世間話やご家族の話もする中で、1年後くらいに息子さんご家族が近くに引っ越して来る予定で、お孫さん達も遊びに来るようになるとのこと。さらにお孫さんに、泊まりに行きたいと思ってもらえるような家にしたいという想いを持ってることを知りました。
私はトイレと合わせて浴室や洗面所も一緒にリフォームすることを提案し、お客様もご納得いただき工事を行いました。それ以降も、網戸の交換、建具の交換など、ことあるごとにご連絡をいただけるようになりました。
このように、お客様の本当の悩みを理解し、解決することで満足感がかわり、その後のリピートや知り合いの紹介にも繋がるようになるのです。
それを繰り返し続けていくことで私は全国1位になれたのだと思っています。
退職後に届いた祝電の手紙
私はその後、退職をして別の会社で働いていました。そして、私生活で結婚をして結婚式を控えていました。
そんな時後輩から連絡が来ました。
あるお客様から「祝電を送りたい」という伝言を預かったというのです。
私はとても驚きました。退職してからは、連絡先も知らなかったので、まさかそんな言葉が自分の耳に届くとは思っていなかったからです。
元同僚とは退職後も付き合いがあったので、そこからお客様にも結婚式の話が伝わったようです。
そのお客様は、私が退職する1年前に出会い、何度も打ち合わせを重ね、最終的には3000万円規模のリフォームを行いました。最終的にはそのお客様が退職前最後にお引渡しをしたお客様になったこともあり、私にとっても思い出深いお客様でした。
結婚式当日の朝、メイクルームで準備をしている時、司会者の方が祝電のメッセージとプレゼントを持ってきて下さいました。そこには当時の思い出話やリフォームをして新しくなった家で家族と楽しく過ごしている様子などが綴られていました。
その中でも「当時の打ち合わせをしていた日々が一生の思い出になりました」という言葉はとても嬉しいものでした。
この手紙を読んで私がここまでやってきたことは間違いではなかったと再確認することができました。そして、これまでの経験を別な形でも活かせる場はないだろうかと考えるようになりました。
自分の経験や力が、悩んでいる人のためになり、さらに言えば感動してもらえるほど満足してもらえたら、そんな素敵なことはないだろうと思っています。